瀬戸臨海実験所公式ブログ ‐ 地球の海と生命を科学する人々の日常。

Jun 7, 2018

【畠島のニュース!「畠島一世紀間プロジェクト」】




畠島(田辺湾の京都大学所有管理の実験島)での、半世紀におよぶ研究結果が発表になりました!

人類が生態系を保全しつつ、持続可能な利用をして共栄共存していくための基礎的な知見を、与えるものです。

こうした研究は、少くとも100年は続けなければならないと、われわれは考えており、「畠島一世紀間プロジェクト」として研究を展開しています。

今回は、その最初の半世紀分のデータを、瀬戸臨海実験所の中野智之助教や加藤哲哉さんらが中心となり、関係した研究機関の方々のご協力のもと、まとめて公表しました。

Shun-Ichi Ohgaki, Tetsuya Kato, Naomasa Kobayashi, Hidetomo Tanase, Naoki H. Kumagai, So Ishida, Tomoyuki Nakano, Yoko Wada, Yoichi Yusa (2018)

Effects of temperature and red tides on sea urchin abundance and species richness over 45 years in southern Japan.

Ecological Indicators (https://doi.org/10.1016/j.ecolind.2018.03.040).


この論文の第一著者の大垣俊一さんは、私とは年齢的は同世代の方で、瀬戸臨海実験所の大学院で博士号を取得された方で、この調査のリーダーとして常に先頭に立って、長年にわたり研究を行ってきました。

大垣さんは、個体群、群集、生態系の動態を知るには長期にわたる調査が不可欠であるという信念のもと、粘り強く調査を続けられてきました。

しかしあろうことか、不幸にも数年前に病に倒れられ、この論文の完成を見ることなく、若くして、お亡くなりになられました。どんなにか無念であったことでしょうか。

この論文はこうした大垣さんの信念に共鳴し、協力を惜しまない若手研究者の方々の手により、完成されたものです。大垣さんの研究に捧げた情熱が、今も脈々として若い世代に引き継がれていることを、感慨無量に思うと同時に、大垣さんのご霊前にご報告したいと思います。

合掌

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1470160X18301961

この成果の一般への公表。

京都大学ホームページ------------------------------------------------------

http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2018/180425_2.html

「Academist Journal : 未来のノーベル賞はここにある」---------

https://academist-cf.com/journal/?p=7536

Science Daily----------------------------------------------------------------

https://www.sciencedaily.com/releases/2018/04/180425093834.htm

Human impact on sea urchin abundance
In the longest running study of its kind, researchers found sea urchin populations were strongly affected by human-driven environmental change




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