瀬戸臨海実験所公式ブログ ‐ 地球の海と生命を科学する人々の日常。

Mar 24, 2017

祝! 望月 佑一さん 論文出版!

posted by AA

瀬戸臨海実験所 alumnus の望月 佑一さん(2014年3月をもって理学研究科海洋生物学分科修士課程修了)が、指導教官の宮崎勝己先生と、論文を出版されました。おめでとうございます。

Yuichi Mochizuki & Katsumi Miyazaki (2017)
Postembryonic development of the sea spider Ammothella biunguiculata (Pycnogonida, Ammotheidae) endoparasitic to an actinian Entacmaea quadricolor (Anthozoa, Stichodactylidae) in Izu Peninsula, Japan.
Invertebrate Reproduction & Development
DOI: 10.1080/07924259.2017.1291452

http://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/07924259.2017.1291452

ABSTRACT
Postembryonic developmental stages of an endoparasitic pycnogonid, Ammothella biunguiculata in Izu Peninsula, Japan are described. Eleven stages were identified beginning with a protonymphon larva attached to the male oviger. We found endoparasitic individuals in the host actinian from the second to tenth instar, and forms in the ninth stage to adult were found free-living. This indicates
a transition from being endoparasitic to free-living during the ninth to tenth instar stages. The first instar protonymphon attached to the adult male oviger has a gland duct on the anterior margin of each chelifore scape which completely disappears with the second instar. The disappearance of the chelifore gland duct coincides with the beginning of an endoparasitic stage in the development of
this species. Although the larval morphology and the postembryonic development of pycnogonids have been summarized by several authors, the present study concludes that much remains to be learnt.

Mar 13, 2017

祝! 安岡法子さん 論文出版!

posted by AA

瀬戸臨海実験所は、平成28年度より教育関係共同利用拠点第2期として文部科学省から認定され、各種共同利用事業を進めています。 この教育拠点の共同研究員として、当実験所をフィールドワークの拠点として活用されている安岡法子さん(奈良女子大学大学院)が、論文を出版されました。

おめでとうございます!

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Direct evidence of bi-directional sex change in natural populations of the oysters Saccostrea kegaki and S. mordax

Noriko Yasuoka & Yoichi Yusa

Plankton Benthos Res 12(1): 78–81, 2017

ケガキとオハグロガキが属するSaccostrea属のカキ類では,雄性先熟(オスからメスへの性転換)が示唆されていましたが,直接的な証拠は得られていませんでした。そこで本研究では,ケガキとオハグロガキの性転換の直接観察を自然個体群で行いました。2種とも体サイズの増加に伴ってメスの割合が増加する傾向が見られましたが,双方向性転換(オスからメスの方向と,メスからオスの方向)が観察されました。したがって,自然状態において全体の傾向としては雄性先熟であるが,双方向に性転換する能力があると示されました。
今までに軟体動物における双方向性転換は4種(そのうち2種はカキ類)でしか報告がないので,ケガキとオハグロガキが5種、6種目の報告となります。


Mar 5, 2017

大阪大学 生物学臨海実習 (8/22-27)

Posted by TPS

年が明けてしまいましたが,まだ年度内…。今年(度)の実習の様子をお伝えします.
これからの実習に参加される方々の参考になれば幸いです.


8月22日~27日にかけて,大阪大学の生物学臨海実習がおこなわれました!

本実習のメニューは,プランクトンの観察,磯の生物観察・採集と同定,ウニの発生実験・解剖,生理学・発生学実験とその研究発表などです.

まずは久保田先生による水族館ツアーです.このパネルの前で,動物の「門」について解説してもらいました.

ほぼすべての「門」に海産の動物が含まれていますし,半数の「門」は海産の動物のみで構成されています.海の多様性の高さがよくわかりますね.

本来は畠島で磯観察をしたかったのですが,残念ながら天候が悪く船が出せませんでした.かわりに実験所近くの北浜から洞門にかけての観察ツアーとなりました.

しかし,この時間帯はまだ潮が引いておらず,かろうじて歩ける場所を一列になっての観察となりました.

タイドプールも観察にはあまり適した状況ではありませんでしたが,これも磯特有の環境を観察できる貴重な体験となりました.

阪大は夜の実習も充実しています.この日はプランクトンの観察とスケッチを行いました.

動物プランクトン4種(成体2種,幼生2種)と植物プランクトン2種がスケッチのノルマです.真剣そのものですね.

2日目はウニの発生実験です.TAによるデモンストレーションにくぎ付けになっています.

そしていよいよみんなで実践です.今回はツマジロナガウニさんに協力してもらいました.

古屋先生の講義にもあったように,ウニの卵はゼリー層につつまれています.薄めた墨汁を流して観察するとこの通り.

精子はこのゼリー層に触れると先体反応を誘起されるのです.詳しくは実習に参加してみてくださいね.

この日の夜の部は,ウニの解剖です.見てください,古屋先生のすばらしいウニの図を!

ムラサキウニさんに感謝しつつ,解剖・スケッチを進めます.夜はまだこれから….

ウニのことが好きすぎて(?),解剖じゃなくて解体をしてしまう気持ちは少しだけわかります.少しだけ.

ウニをつぶさない程度に上からおさえつつ,ヤスリで赤道面を削ると早くキレイに割れるそうです.
この「阪大メソッド」を次回の実習では生かしてみます.


3日目の実習からは生理学・発生学実験が始まりました.

フナムシの歩行パターン,ウニの受精とpHの関係,巻き貝の出殻反応の3種類からテーマを選び,班ごとに研究を進めます.翌日の午後からは,その研究成果の発表会もあります.

フナムシ班は磯にフナムシ狩りに…

ウニ班は卵と精子を集め,pH値の異なる海水で受精を試み…

巻き貝班は様々な水溶液に巻き貝を浸して反応を観察します.

実験は翌日も続きます.

フナムシの転向反応実験は作成するコースに個性があっておもしろいのです.

こちらはなんと魅惑の八叉路を作成しました.複数のフナムシさんが迷路をさまよっていますね.

午後からは研究内容の発表です.こちらは出殻反応の発表です.溶液の希釈・混合も含めてかなり緻密な実験を行っていました.

こちらはウニ受精チーム.pHによる影響を精子の運動やゼリー層の変化に注目して考察していました.

フナムシチームです.この班ではフナムシにカフェインやアルコールを与えてその影響を観察していました.発想がユニーク!

そして魅惑の八叉路はみんなの注目を浴びていました.

黒板にまだみなさんの熱気を感じます.お疲れ様でした.


Mar 2, 2017

2017年度日本貝類学会大会+国際シンポジウム(@和歌山県白浜)

2017年4月15日から16日まで、和歌山県の白浜町において日本貝類学会平成29年度大会を開催します。白浜町は、紀伊半島の南西部に位置し、古くからリゾート地として有名な町です。白浜町周辺は、暖流である黒潮の影響を受け、非常に豊富な海洋生物相が見られます。貝類学会を楽しんで頂くとともに、白浜の自然も楽しんで頂けると幸いです。





またその会期中に、日本貝類学会と日本甲殻類学会が共催する公開シンポジウムを開催します。
International Symposium on Evolutionary Biology of Parasitic and Symbiotic Relationships between Molluscs and Crustaceans



4月は白浜が最も美しい季節です。暖かい白浜の美しい海を見ながら、白浜の豊かな生物相を見ながら、白浜の新鮮な海の幸をいただきながら、学会とシンポジウムに参加しましょう。