瀬戸臨海実験所公式ブログ ‐ 地球の海と生命を科学する人々の日常。

Oct 12, 2014

IAA&CSJ Joint International Conference on Crustacea was a great success! その1

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 9月20日(土)、21日(日)に札幌のかでる27で行われた表記の国際学会は、無事終了しました。
 
大会委員長の川井唯史博士。2つの異なる学会の意見を調整して、ひとつにまとめて国際的なconferenceをorganizeする、というのは大変に困難な仕事です。それを、すぐれたリーダーシップによって見事に成し遂げました。もう、あっぱれと言うしかありません!


Prof. Neil CumberlidgeNorthern Michigan University, USA)。アフリカとマダガスカルのサワガニ類を中心とする淡水産カニ類の系統分類、進化、生物地理、保全に関する研究の第一人者です。またInternational Union for the Conservation of Natureにおける淡水産のカニ類とザリガニ類の委員会の代表者を務めています。今回は、Biology and the conservation of freshwater crabs と題して長年の氏の研究成果をもとに広い視点からの講演を行った。信じられないような美麗なマダガスカルのサワガニたちに、参加者から驚きの声があがっていました。

Prof. Amir Sagi (Negev Ben Gurion UniversityIsrael)は、甲殻類のバイオミネラリゼーションと性の遺伝的な発現機構の研究の国際的第一人者です。International Society for Invertebrate Reproduction and DevelopmentPresidentをつとめ、Global Aquaculture Alliances inaugural Novus Global Aquaculture Innovation Awardの受賞者です。今回は「RNAi-based biotechnologies to control sexuality in crustaceans: environmental implications」についての講演を行いました


Novus Global Aquaculture Innovation Awardの記念講演の様子。Copyright: Newsletter, International Society for Invertebrate Reproduction and Development

International Society for Invertebrate Reproduction and Developmentの2011-2013の役員。Copyright: Newsletter, International Society for Invertebrate Reproduction and Development




今回はAmir Sagiさんのご好意で、ISIRDのウエブサイトにも広報をのせていただきました。



Dr. Paolo Vezza (Universidad Politécnica de Valencia, Spain)の主たる研究テーマはRegional meso-scale habitat models for environmental flows assessmentです。今回は絶滅危惧のザリガニに関する講演「Quantitative habitat models for the conservation of the endangered crayfish Austropotamobius pallipes complex」を行いました。

Prof. Sérgio Bueno (University of São Paulo, Brazil) は、十脚類の異尾類の中でも特異なグループであるタンスイコシオリエビAeglidaeについての生態、分類、保全に関する研究の第一人者です。タンスイコシオリエビは、南アメリカ大陸の南緯20-50度、標高320-3500mの範囲にのみ生息し約70種が知られる特殊な異尾類です。Bueno氏は1999-2002年にブラジル甲殻類学会の会長を務め、同学会の発展に大きく貢献しました。今回はそのタンスイコシオリエビについてのBueno氏の研究を中心とした紹介「Remarkable anomurans: the family Aeglidae Dana, 1852」の講演を行いました。ヤドカリに近いなかまですが、直達発生し非常に大きな卵をうむこと、オスが腹肢を欠くこと、糸状構造をもつ鰓をもつことなど、特異な特徴をもつ、きわめて珍しい十脚甲殻類です。生息範囲がせまく、大半の種が絶滅の危機に瀕しています。

今回はSérgio Buenoさんのご好意で、ブラジル甲殻類学会のウエブサイトにも広報をのせていただきました。 Copyright: Brazilian Crustacean Society