瀬戸臨海実験所公式ブログ ‐ 地球の海と生命を科学する人々の日常。

Aug 16, 2014

公開臨海実習「自由課題実習」(+京都大学臨海実習第一部+第四部)⑧

京大実習レポートいよいよ大詰め! 


この写真を覚えておいででしょうか? 


自由課題実習です. 


実はこれまでの実習に他の人たちが取り組んでいる間に,

滋賀県立大の杉本君が,

「潮間帯の岩礁や転石帯において,波や乾燥などの環境要因が,

貝類の分布に及ぼしている影響についての考察」

というテーマに取り組んでいました. 


鳥の巣,番所崎など数地点でコドラート・ライントランセクト調査を行い,

干潮時の海岸線から約1m 間隔で潮上帯まで50 cm四方のコドラートをとりました. 


得られたデータを解析中.

地点ごとにシャノン・ベイナー多様度指数(H’)や

類似度を算出しています. 


結果発表! 


台風の影響であまりたくさんデータが採れなかったので,

中野先生のコドラート調査のデータもお借りして比較に用いました. 


分布図を書き,多様度などを地点ごとに比較したところ,

波あたりが強い場所では生物の多様性が高そうだ,

という考察に至りました. 



そもそも生物学では,どうしても厳密なデータを採るのが難しいため,

たくさんのデータを採り,統計学的に処理することでその傾向を見る,

という手法が多くとられるます(特に生態学のような分野では). 


台風でデータが得られなかったという原因はありますが,

今回はやや解析だよりになってしまったかもしれません. 


例えば,分布図を書いてみた時点で,

肉食の捕食者のイボニシやシマレイシガイダマシ(巻貝)の分布と,

被食者のクログチガイ(固着性二枚貝)などの分布に,

ある程度の重なりがみられることがわかりました. 


これを新たな出発点とし,

干潮時と満潮時での巻貝の挙動の違いや,

実際の捕食行動や捕食数から推測される捕食圧などを地点ごとに調べると,

さらに面白いことがわかったかもしれせん. 


そして,新たに得られたデータを基に多様度や類似度を検定できれば,

解析をさらに「有意義」なものにできたでしょう. 


また来年度,新たなチャレンジャーがこの謎を究明してくれることを祈ります! 

実習の最終日は恒例のBBQ大会! 


白浜の海の幸(お店で買ってます!)をたっぷりと堪能してもらいながら,

海洋生物談義に花を咲かせ,夜が更けていきましたとさ. 


一夜明けて,本当の最終日.

最後に宿舎と実験室の掃除をして,気持ちよく家に帰りましょう!

こんなにピカピカにしてくれました! 


最後に白浜水族館をバックにパシャリ. 


皆さんお疲れ様でした!

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