瀬戸臨海実験所公式ブログ ‐ 地球の海と生命を科学する人々の日常。

Mar 8, 2014

海産無脊椎動物分子系統学実習④

実習三日目、今日は磯でサンプル収集です。

SMBLではシーケンスを外注していて解析に時間がかかるので、

実際のサンプルを採集してから実験を始めていては間に合いません。

そこで、変則的に次年度分のサンプルを前年度に採集するという方法をとっています。 


いざ、実験所から北浜へ。 


天候に恵まれました。

ちょっと風はありますが、潮も引いて採集日よりです! 


海岸で何かを発見!

これは…干上がってしまったアカクラゲでした…。

この時期は打ち上がってしまうクラゲも多いようです。 


SMBL周辺の環境を説明する宮﨑先生。 


今回なぜ宮﨑先生にご同行いただいたかというと、

この辺りの転石下にくっついているウミグモを採集するためでした!

写真はないのですが、よく目を凝らすと、驚くほどたくさんのウミグモが採れました。 


タイドプールでアカクラゲ発見!

元気に体を動かしていました。 


元帥による生物の帯状分布(Zonation)の説明。

生息環境の異なる生物が、潮の高さに合わせて、

それぞれの分布パターンを帯状に展開させている様子がよく観察できます。 


いつの間にか、海藻が繁茂していました。

春の訪れを感じます! 


今回の解析ターゲットのイボニシ発見! 


イボニシには、成長すれば殻高が2-3 cmになり、殻の結節が尖って円錐形(conical)になるC型と、

殻高は成長しても2 cm程度で、結節が乳頭状(papillary)になるP型の2生態が知られています。 


SMBL付近にはこのC型とP型の同所的な生息が確認されます。

今回の実習では、分子系統解析によってこの生態型の違いが遺伝的にも裏付けられるか見ようとしています。 


他にもたくさんの生き物が見られます。

岩の表面を多い尽くすこともある「ヤッコカンザシ」の大群。

青白く、尖ったのが全てヤッコカンザシの棲管です。 


これは、移入種のタイワンアカフジツボではないでしょうか。 


これは、千徳博士の研究対象のイボヤギですね。

褐虫藻を飼っていないので、光に頼らず成長できるのだとか。

しかもこのように、干出しても平気なタフガイです。 


タイドプールにアメフラシが!春の訪れを告げてくれる生き物の一つです。 


i phoneのパノラマ機能で番所山の裏側を撮影。

真ん中の階段がいつの間にかリニューアルされて登りやすくなっていました。 


南方熊楠記念館にご訪問の際には、この階段から海岸に降りて、

海の生き物も見ていってくださいね。

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