瀬戸臨海実験所公式ブログ ‐ 地球の海と生命を科学する人々の日常。

Apr 2, 2012

祝!論文発表

Posted by Asakura

博士後期課程の院生のエレンさん(Yi-Ting Lien)の論文が出版されました!

Yi-Ting Lien, H. Fukami, Y. Yamashita (2012) Symbiodinium clade C dominates zooxanthellate corals (Scleractinia) in the temperate region of Japan

Zoological Science 29 (3), 173 –180.


Posted by Ellen

a.) サンゴから分離した褐虫藻。b.) 褐虫藻
造礁サンゴは主に暖かい熱帯海域で生息していますが、冬に海水温度が18度以下になる温帯域にも関わらず、たくさんの種類が見られます。近年、温暖化の影響で、夏に異常高水温が長期間に続き、衝撃的な広い範囲でのサンゴの白化現象が見られました。サンゴの白化現象とは、サンゴの色素またはサンゴと共生する褐虫藻が失われることです。

京都府舞鶴湾のタイプC褐虫藻を保持するサンゴ
今までの研究により、褐虫藻がサンゴと密接な共生関係を築いていることが知られています。
また、いくつの褐虫藻の種類が見つかり、サンゴの環境耐性と関わると言われています。
その仮説は「サンゴが環境に耐えるのは、ストレスに対する強い褐虫藻を保持するため」です。この仮説を探求するために、温帯域に生息しているサンゴが理想的な実験材料と考えられました。実験は、空間(採集地点)と時間(年に)毎に、いくつかの種類のサンゴを採集して、共生している褐虫藻のタイプ調査を行いました。結果は、環境の厳しい温帯域でも、ほとんどのサンゴがストレスに弱いと考えられている褐虫藻を保持することがわかりました。しかし、これらの褐虫藻タイプは本当にストレスに弱いのか、今後研究して調べていきたいです。

 May 2009—Apr 2010に調査したミドリイシ