瀬戸臨海実験所公式ブログ ‐ 地球の海と生命を科学する人々の日常。

Jul 17, 2018

瀬戸臨海実験所に新しい准教授が着任!


本年度、瀬戸臨海実験所に新しい准教授が4月1日付けで着任されました。下村通誉先生と言います。ご専門は節足動物甲殻類の研究です。


主として等脚目やアミ目など、フクロエビ上目Peracaridaに属する小型甲殻類を中心に、下記のような主に4つのテーマで分類学的研究を行っています。



■深海性甲殻類の分類学的研究:深海性の小型甲殻類の分類学的研究を行っています。海溝間の甲殻類の種組成にどのような違いがあるのかなど明らかにしていきたいと考えています。

寄生性甲殻類の分類学的研究、行動および生活史の解明:甲殻類に寄生する甲殻類の分類学的研究の他、行動や生活史など自然史学的視点で研究を行っています。

海底洞窟、砂粒間隙、地下水、地底湖など隠蔽環境にすむ甲殻類の分類学的研究:隠蔽環境(人の目に触れない隠れた環境)に棲む小型甲殻類の多様性を明らかにすることが目標です。主に沖縄県立芸術大学の藤田喜久博士と共同で研究を行っています。

浅海性甲殻類の分類学的研究:南西諸島などでは浅海に海産無脊椎動物の重要なハビタットであるサンゴ礁が広がっています。シュノーケリングやスキューバダイビングによるサンゴ礁やガレ場などでの採集で、小型甲殻類相の多様性の解明を進めています。

Jul 13, 2018

Asian Marine Biology Symposium(その5)Banquet



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今回の熊本でのAsian Marine Biology Symposiumでは、事前登録が7つの国(タイ、台湾、ロシア、韓国、中国、フィリッピン,日本)から153名がありました。当日もかなりの若い人たちの飛び込み参加がありました。口頭発表60題、ポスター発表74台、基調講演2つ、と盛大なものでした。

素晴らしいことです!

最終日の打ち上げも、非常に盛り上がりました。

Special thanks: Ami Tsustumi and The Third AMBS 2017 for the following photos





























Jul 10, 2018

Asian Marine Biology Symposium(その 4)祝! 山守さん AMBS賞の受賞!

posted by AA

 Asian Marine Biology Symposium@熊本大会における Best Presentation賞は、京都大学の山守瑠奈さんの頭上に輝きました。おめでとうございます!
 山守さんは、瀬戸臨海実験所をフィールドワークの拠点として研究をされています。岩礁のウニ類の巣穴共生する、らせん型の貝の系統にありながら笠型の貝を持つハナザラの生態の研究をされています。












山守さんのホームページは下記です。

https://hanazara87.wixsite.com/lunayamamori

 このホームページからご本人の許可を得て、本研究の目的を引用させていただきます。
  「生物多様性は、熱帯林をはじめとする森林やサンゴ礁といった、環境改変生物が複雑な構造物を創る場所で育まれてきました。海での主な環境改変生物は、サンゴに代表される藻類を内部共生させた造礁生物、カイメンに代表される濾過食性の固着生物、そして砂泥底や柔らかい岩盤に巣穴を形成する穿孔生物です。これらの生物が創る構造物は多様な生物の住み場所として利用されますが、このような住み場所を介した共生系を「住み込み共生」と呼びます。
 有名な例では砂底のテッポウエビの巣穴にハゼが住み込み共生することが知られておりますが、このように砂底ではスナモグリやアナジャコ、ゴカイやユムシ、シャミセンガイ等様々な穿孔生物の巣穴から特徴的な共生生物が見出されてきました。一方で、硬質な岩盤における住み込み共生はほとんど研究例がありません。
 岩礁潮間帯で優占する藻食者のウニ類は、軟岩質の磯で岩に巣穴を掘って暮らします。巣穴で生活するウニは自ら穴を掘る穿孔性のタワシウニと、タワシウニの死後にその巣穴を利用する借孔性のナガウニ・ムラサキウニに分けられます。このような巣穴の二次利用は、柔軟な砂泥底では生じない岩盤環境特有の現象です。私は、この岩盤環境特有の巣穴の二次利用が岩盤の生物相に与える影響を調べる為、この穿孔性・借孔性それぞれのウニの巣穴の生物相を調べました。」